プログラム運営体制


地球環境情報プラットフォーム構築推進プログラムでは、気候変動・緩和等の社会課題解決に貢献するアプリケーションを開発し、DIASへの実装およびDIASを通じた公開を行うことで、多くのユーザが当該アプリケーションを利用できるようになることを目的とします。また、これらのアプリケーションを基にした二次的なアプリケーション等がユーザにより自発的に開発され、DIASを通じて公開できるようなプラットフォーム(以下、「地球環境情報プラットフォーム」)の構築を図ることを目指します。

本事業では気候変動適応・緩和等の社会課題の解決に貢献するアプリケーションとして、日本全国の河川の流量やダムの水位をリアルタイムで予測することが可能となるようなアプリケーション(以下「水課題アプリケーション」または「水アプリ」)の開発を行うとともに、地球環境情報プラットフォームの構築を行います。

1.地球環境情報プラットフォーム構築


 

実施内容

1-1. 企画推進業務

進捗管理
担当:リモート・センシング技術センター
水課題アプリケーションの開発及び DIAS への実装に関する進捗状況、並びに地球環境情報プラットフォーム構築推進プログラムに関わる個々の取組進捗状況を把握し、本事業全体の進捗管理を行う。加えて、気候変動適応・緩和等、地球規模課題解決に貢献するアプリケーションの開発を促進する。

探索選定
担当:リモート・センシング技術センター
水アプリに続く基幹アプリ候補を本年8月末までに特定し、文部科学省に報告する。また、本事業外の経費を用いて新規アプリをDIAS上で開発する機関を探索・選定する。

利用促進と運営体制検討
担当:リモート・センシング技術センター、東京大学
気候変動適応・緩和等の地球規模課題の解決に貢献するアプリケーション及びDIASを中核とする地球環境情報プラットフォームの利用の促進を図る。また、DIASを中核とする地球環境情報プラットフォームの持続可能な運営体制を検討し、ビジネスモデル構築を目指した議論の深化を図る。

運用管理
担当:リモート・センシング技術センター
DIAS上に実装されたアプリケーションが多くのユーザに利用されるよう、アプリケーションの運用に必要な周辺機能要件(アプリケーションの堅牢性等)の抽出を行うほか、他の大規模計算環境でDIAS上のアプリケーションを利用できるような方策検討を行う。また、プリポスト処理の充実等に向けたアプリケーションの要求仕様の整理を行う。加えて、現在のDIASにアーカイブされたデータ及びアプリケーションの利用状況の情報を活用しユーザサポートの向上を図る。

1-2. アプリケーション開発実装支援業務

DIASシステムの維持管理
担当:東京大学、京都大学
DIASシステムやアプリケーション、ユーザサービス等が安定して稼動するためのハードウェア・ソフトウェアの維持管理作業を行う。

DIASシステム高度化のための研究開発アプリケーション実施支援
担当:東京大学、京都大学、国立情報学研究所
これまでに構築されてきたDIASの継続的運用に加え、新たな種類のデータのアーカイブや管理、社会課題の解決に貢献するアプリケーションの実装・運用を促進するため、DIASシステムの高度化のための以下の研究開発を実施する。

また、オープンアクセス環境の強化を実施し、データやアプリケーションへの識別子(例えばDOI)の付与、データやアプリケーションのサイテーションを促進する機能など、オープンサイエンスへの対応に必要な機能拡張を行う等の研究開発を行う。

アプリケーション実装支援
担当:東京大学・名古屋大学
DIAS水課題が推進するアプリ、それに続く基幹アプリ、新規アプリ、萌芽アプリ、本事業外の経費で開発されたアプリ等各アプリケーションをDIASに実装するために必要な技術的支援を行う。また、DIASに格納されているデータとアプリケーションを接続する共通基盤APIの開発を行い、各アプリケーションの効率的なデータ利用を支援する。

アプリケーション開発のためのデータ整備支援
担当:東京大学
アプリケーション開発を促進するため、アプリケーションの開発に必要となる様々なデータ(各種統計、地理空間情報、ビッグデータ、リアルタイムデータ等)を新たに DIASへアーカイブする。

アプリケーション開発・公開のための環境構築
担当:リモート・センシング技術センター、東京大学
本事業の終了時点でユーザがアプリケーションを自発的に開発し、DIAS上で公開できるような仕組みの構築を図るため、DIASにアーカイブされたデータやアプリケーションの潜在ユーザ、及びシーズ(アプリ)を有する研究者情報の収集を行い、これらの者で構成されたコミュニティの形成のための活動を行う。また、この活動を通じて、潜在的利用者(機関)が抱える課題の把握、およびそれを解決に導くためのDIAS上でのシーズ(アプリ)とのマッチングを行う。さらに、DIAS上でアプリの開発を積極的に行うことを希望するユーザを集めるとともに、これらのユーザの協力を得て、アプリ開発環境の提供や必要なデータの収集、試作アプリの改善提案、公開のための必要な支援策を検討する。

 

実施機関とメンバー構成

2.水課題アプリケーション開発

 

実施内容

2-1. 水課題アプリケーション(水力発電用)の開発

中部電力株式会社(以下「中電」という。)と東京電力株式会社(以下「東電」という。)が水力発電施設を有する大井川上流域と信濃川支流犀川上流域を対象に、水力発電分野を対象として、特に洪水に対して安全で、水力発電にとって効率的なダム操作支援情報の提供を可能とする「水課題アプリケーション(水力発電用)」を開発する。当該アプリケーションの開発にあたっては、必要な以下の研究開発を行う。

a) データの品質管理技術の開発
担当:日本工営(協力機関:中電・東電)

b) 平常時における水循環シミュレーション技術の開発
担当:東京大学、土木研究所水災害リスク・マネジメント国際センター(ICHARM)、日本工営

c) 不確実性を考慮した降雨量予測技術の開発及び本技術を用いた高精度洪水予測シミュレーション技術の開発
担当:東京大学、ICHARM、日本工営

d) 洪水期におけるダム放流操作の信頼性向上と発電効率の向上のためのダム操作技術の開発
担当:東京大学、ICHARM、日本工営(協力機関:中電・東電)

e) 降雪・積雪・融雪・流出を考慮した包括的な河川流出予測シミュレーション技術
担当:東京大学、ICHARM、日本工営

f) 融雪流出を考慮した年間を通した発電効率の向上のためのダム操作技術の開発
担当:日本工営(協力機関:中電・東電)

g)「水課題アプリケーション(水力発電用)」の開発・実装

2-2. 水課題アプリケーション(洪水概況予測用)の開発

現行のリアルタイム高解像度日本域洪水予測システムの高度化を図り、全国規模で洪水の概況を予測する「水課題アプリケーション(洪水概況予測用)」を開発し、プラットフォーム構築機関の協力を得てDIASに実装する。当該アプリケーションにあたっては以下の研究開発を実施する。

a) リアルタイム高解像度日本域洪水予測システムの要件の整理
担当:東京大学

b) 入力システムの高度化と実装

c) 要素モデルの高度化と実装

d)「水課題アプリケーション(洪水概況予測用)」の開発・実装

2-3. 水課題アプリケーション(避難指示・河川管理用)開発のための基盤システムの構築

「水課題アプリケーション(水力発電用)」では河川水量に関する情報が得られる予定であるが、氾濫モデル、土砂生産・流出モデル及び水温モデルを開発することで、洪水時における住民への避難指示や土砂、水質管理などを含めた河川管理に関するニーズに応える「水課題アプリケーション(避難指示・河川管理用)」を開発するための基盤システムを構築し、プラットフォーム構築機関の協力を得てDIASに実装する。基盤システムの開発にあたっては、以下の研究開発を行う

a) 要素技術の汎用化
担当:東京大学、ICHARM、日本工営

b) 基盤システムの利用の支援

2-4. 地球環境情報プラットフォーム構築機関との協力による他分野への展開

1-3 a) においてモジュール化された要素技術や開発されたツールを上記で対象としていない他分野のアプリケーション開発に利用されるよう、プラットフォーム構築機関と協力しつつ、積極的に利用者を探索し、必要な技術支援を行う。
担当:東京大学、ICHARM、日本工営

 

実施機関とメンバー構成

※実施機関とメンバー構成は、2016年11月1日現在のものです。